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●●●●● 月刊NEWS(事務所通信) ●●●●● |
2012年
2月事務所通信(2012/02/03)
不動産管理会社社長と打ち合わせした際、「おそらく来年から白色申告者についても記帳義務が生じます」とお話しいたしました。その後、その方のウェブサイトに「えっ、来年度から白色申告者も記帳義務が必要?」を読ませていただきながら、現状の白色申告者の記帳義務について考えさせられました。
巷で広く認識されているような「白色申告者に取引記録不要説」は誤りで、現行税制であっても、実のところ記帳義務及び記録保存義務の必要な白色申告者は存在します。それもおそらく数多くです。
@国内事業者のうち、前々年又は前年の確定申告所得が300万円を超える者
・・・帳簿作成とその保存が必要
A国内事業者のうち、前々年又は前年の確定申告をしている者
・・・受領した帳簿や書類の保存が必要
平成23年度税制改正大綱では、平成25年1月以降@A以外の者についても同様の記帳義務・保存義務を求める旨が俎上に上がりました。つまり、白色申告のすべての者は記帳保存義務が生ずることになることを検討しています。この適用開始は、審議遅れから今のところ明確ではありませんが、時間の問題と考えられています。
昔と違い、複式簿記をほとんど理解していなかったとしてもコツさえつかめれば手軽に入力可能な会計ソフトが数多く販売されていて、しかも以前と比べかなり安価になっています。個人事業者で記帳されていない皆様方には、会計ソフトを利用した青色申告を行うことを強くお勧めします。
個人確定申告季節に突入し、記帳義務・保存義務についてあれこれ思いを巡らせる今日この頃です。
所得税の確定申告受付期間は今月16日から3月15日までです。但し、還付申告については、今日現在でも提出可能となっています。ぎりぎりになってあわてないように、早めの準備をお願いいたします。
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1月事務所通信(2012/01/10)
謹賀新年
会計事務所の仕事をする以前、私は一般企業で営業職に就いていました。その頃の正月休み明けといえば、取引先へ年始の挨拶回りや初詣で過ごすことが多かったため、なかなか「御屠蘇気分」が抜けなかった記憶が残っています。
ところで会計事務所の年始の仕事といえば、昨年末迄に完了しなかった年末調整業務を至急に終わらせたり、法定調書や償却資産税申告書の作成に追われるため、悠長に「御屠蘇気分」に浸っている暇などありません。
さらに、年始早々「税と社会保障の一体改革」の素案が発表された影響もあり、正月気分など皆無になってしまいました。
この素案のうち税制改革の主なものは、次のとおりです。
@消費税率の二段階的引き上げ
A逆進性対策としての給付付き税額控除
B高所得者層への所得税負担増
C相続税の課税ベース拡大
これらがどの程度立法化されるのかは現地点で全くの未知数なのですが、約20年間見て見ぬふりをし続けた財政政策のツケ(ワニの口)を、いよいよ国民が払わされる時代に突入する合図と捉えています。「赤字国債はすべて国内で賄われているから、ユーロ危機とは性質が異なる」という主張もありますが、これ以上の世代間格差を放置すべきではありません。
その一方で、この程度の増税では爆発的に増大する社会保障費をまだ賄いきれないのでは?とも個人的に考えています。
・・・年金制度はさておき、リタイヤ後の人生設計・生活設計を立てましょう・・・
・・・健康管理に気を付け、あまり医療行為に頼らない身体作りを目指しましょう・・・
・・・人とつながるような趣味を持ちましょう・・・
年始早々厳しい話になりましたが、どうぞ今年もよろしくお願いします。
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2011年
12月事務所通信(2011/12/03)
オリンパスの損失隠し事件、大王製紙前会長の不正流用事件など、残念なことに上場企業の不祥事が立て続けに表面化しました。
企業会計は法令や会計原則等に則って通常処理されます。現在ならば財テクによって生じた譲渡損失等は開示しなければなりませんが、当時の法令等は損失の開示を厳密には要求していませんでした。
オリンパス工業の経営陣は、数年後に迫った会計処理変更を嫌い(金融商品の損失について開示義務化が決まっていた)、慌ててその不良金融資産の隠蔽化を画策し、穴埋めに法外なM&A報酬を支払うことを条件に、不良資産を社外移転(売却)することへと舵を切ったのでしょう。
多くの日本企業は、創業家一族が個人的に出資し或いは銀行融資の保証人となり、発展の礎となってきた歴史が存在します。従って、大株主≒経営陣の場合、企業統治が働きにくく会計監査の手も緩まざるを得ないことは、容易に想像できます。
このような歴史や伝統をすべて変えることを望んでいるのではありませんが、選択肢の多様化は不可欠ではないでしょうか。個人な考えですが、日本の伝統的起業手段に加え、才能ある人物への外部資本による起業支援と、そこから必然的に生ずる緊張感ある監査という「仕組み」作りが必要では、と思っています。
気がつけばはや師走、今年最後の事務所通信となりました。
東日本大震災、なでしこジャパンの活躍、ユーロ危機、上場企業の大問題発覚、W選挙の橋下劇場・・・・・様々の出来事が世界を、日本を、大阪を揺るがしました。それでも、日々は過ぎ去り、新たな一日が始まります。
皆様方の2012年が良い年でありますように。
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11月事務所通信(2011/11/07)
大阪では維新vs反維新の論争で賑わっていますが、私が最も注目しているのは、TPPについて国を分かつ賛否両論の大論争です。
この論争で疑問に思うことは、各種団体やマスメディアの議論が「賛成ありき」或いは「反対ありき」の一方的な展開になっていることです。
経済界は加入推進のようで、農業団体や医師会は加入拒否のようです。いずれの主張にも、理解できる点と感情論が混在してるようですが、平行線が決して交わらないように、着地点を見出すことは困難なのではないでしょうか。
戦前戦後において日本を経済大国に押し上げた原動力は、勤勉で商品・製品・サービスを造り込む国民性であったことは間違いないと思っています。ただし、鉄、繊維織物、自動車、カメラなどの製造品目は輸出に向いていて、第一次産業の農産物等はあまり輸出に向いていなかったことを考慮するなら、第二次産業界と第一次産業界との対立は技術・通信の発達に伴った必然的なものといえるでしょう。
私は、たとえ今回TPP加入を見送ったとしても、いずれ日本はTTP加入か多国間自由貿易協定を締結せざるを得なくなる経済状態、財政状態に追い込まれるだろうと考えています。なぜ日本政府は二国間自由貿易協定(例えば日米間、日秦間)を、もっとはるか以前、少なくとも1990年頃から検討締結しなかったのか、私には疑問でなりません。
はたして、平成日本人にハードランディングを乗り越える気概は存在するのでしょうか。
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10月事務所通信(2011/10/04)
@東日本大震災の復興に掛かる十数兆円規模の復興増税 A1,000兆円規模にまで膨らんだ国債の財政規律重視・・・・増税路線がいずれに向かうのか政策が定まりません。
マスメディアは「いずれにしても増税やむなし」の論調ですが、個人的にはAの財政規律重視と考えています。
なぜなら、Aの国債・地方債約1,000兆円は、景気対策費・公共工事費,そして高齢化する社会保障費の財源として、たかだか20年間程度で急速に膨れ上がったものです。
一方、@の復興対策費十数兆円は、「1,000年に一度の大地震」というのであれば、1,000年はともかく、100年程度で償還する国債+100年に及ぶなだらかな増税セットも選択方法としてあり得るのではないでしょうか。
「減価償却費」・・・経理に携わった方ならご存じでしょうが、建物や工場設備の取得費用を、一度に経費処理するのではなく、一定の期間に取得金額を按分する会計独特の費用計上方法のことです。
例えば、建設費50憶円の鉄筋鉄骨ビルの耐用年数(=償却期間)は約50年間であり、単純計算で毎年1億円の減価償却費計上となります。
減価償却費が順調に計上され減価償却費の累計額が増えるに従い、その累計額分だけ会社に金銭等が留保されたことも意味します。だからこそ、大型設備投資は長期借入れが可能なのです。
今後数十年、あるいは数世紀にもわたって被災地域を支えるインフラの整備ならば、その便益提供期間にわたる国債発行、償還と増税のセットでなんの問題があるのでしょうか。問題があるとするならば、復興名目で行われる大盤振舞・なんでもありの予算請求くらいです。
私には、税収の2倍以上の支出が常態化している国家予算の改革こそ喫緊の課題で、社会保障(医療・年金)と税の一体改革に本腰を入れてほしいのですが・・・。
それとも、大地震多発の世紀に突入し、高い確率で発生するであろう新関東大震災、東海・東南海・南海連動地震に伴う新たな負担増を見越したうえでの、10年限定の東日本大震災復興増税なのでしょうか??
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9月事務所通信(2011/9/2)
9月1日は防災の日、地震・津波・放射能汚染に見舞われた2011年ほど地域単位、個人単位防災対策の重要性を思い知らされた年はなく、東日本、とりわけ岩手、宮城、福島三県の皆様には、重ねてお見舞い申し上げます。
私達日本人は、「大型のインフラ整備で自然を捻じ伏せることができた」、などという大きな勘違いをしていたのかもしれません。山を削り、海を埋め立て、防波堤を整備したといえども、所詮私達は自然に身を委ねて生活し続けなければならない、地球上の小さな生物にすぎません。
いつもとすこし違った視点で、懐かしい地球儀を、ウィキで地球史を見れば、あるべき防災の姿が垣間見えてくるかもしれません(私は防災の素人ですが)。そして中小企業の経営も同じような気がします。
いま、関西の中小企業経営者の多くは糊口に窮しながらも、なんとかリーマンショック後・東日本震災後の苦境を耐え続けています。おそらく日本国中が同様の気がします。こんなときだからこそ、視野・視点だけは狭くならないように注意してください。
「それでも地球は回っている(byガリレオ)」、明けない夜はないのですから。
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8月事務所通信(2011/8/3)
世界の女子サッカーはパワー頼みが主流で、ドイツ大会前、日本女子代表「なでしこジャパン」は苦戦が予想されていました。体格、練習環境、そして金銭的にさえ恵まれていなかった撫子達ですが、そんなハンデをものともせず、大方の予想に反して見事にW杯で栄冠を勝ち取りました。
そんな彼女達へ国民栄誉賞が授与されることも昨日決定し、大変喜ばしいと思っていますが、心配性の私は今後の盛衰が気になります。
女子サッカーは、学校教育の一環にはなっておらず(体育に不採用、部活は僅少)、当然女子サッカーの全国大会などありません。さらに、なでしこリーグのプロ契約選手は数えるほどで、その報酬は低く、日本代表クラスの選手さえ、アルバイトしながら生計を維持しているそうです。
組織的な育成システムが脆弱で、プロ報酬のみで生計を維持できない環境が続くならば、なでしこ達の活躍が近ごろ珍しい美談でいくら称賛されようとも、一過性のブームで衰退してゆくでしょう。
職業には、職業に対する誇りと生計を維持できる報酬そして後継者を育む土壌・器の三つが不可欠である、と私は考えています。
話は変わりますが、いま日本中で、最も嫌われ、無能となじられ、バッシングされる職業、それは・・・・政治家、総理大臣ではないでしょうか?そして、その総理大臣が無能呼ばわりした国家公務員(特に官僚)も、政治家に次いでこの集中砲火を浴びています。
なでしこジャパンと大きく異なり、政治家や官僚たちには十分な報酬こそ約束されていますが、国民からの尊敬は皆無のように思われます。上げ足を取られ、醜くこき下ろされる政治家や官僚を見た学生たちが、将来「国のため政治家を目指そう」「優秀な国家公務員になろう」、とは決して考えないでしょう。
政策の効果を追求し開示することや、立法府や行政府の不作為を追及することと、今されている多くの興味本位で下劣な報道とは、全く別ものの気がします(民主党の不作為には憤慨していますが)。
日本生まれの優良企業が世界中へ散らばって繁栄を謳歌したとしても、優秀な学生が政治家や国家公務員を目指さなくなったならば、それは国民にとっての悲劇であり、日本国の衰退という下り坂が待ち受けているのではないでしょうか。
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7月事務所通信(2011/7/7)
7月上旬というのに、はや真夏日・猛暑日の連発。ジョギングで慣らしたはずの耐暑性が私の中で揺らぎ始めています。
事務所では午前中からクーラーのスイッチをいれるものの、節電節電の大号令が多少気にかかり、気分爽快とまでいきません。
経済評論家が述べていたように、自粛自粛ばかりでは(節電を含め)、委縮してしまうのではないでしょうか。今まで、人混みが得意でないため避けていた夏祭りですが、今年は暑気払いに出かけてみようと思います。
そういえば、7月は大小さまざまな夏祭りが目白押し。
今日七夕は、「平成OSAKA天の川伝説」、当事務所近辺の大川には鎮魂の祈りを込めたLEDライトが浮かび上がるそうです。
日本三大祭りの一つ「祇園祭」は主に7月14〜17日
14〜16日の宵山に出かけた方は多いと思いますが、山鉾巡行を目にした方は恐らく少ないのではないでしょうか。今年は17日が土曜日で、比較的出かけやすいはず。
朝9時ごろから始まる山鉾巡行は一押しの行事です。普段あまり感情を出さない京都町衆の心意気、予想外に大きくも雅である長刀鉾の圧倒的な存在感を肌で感じてください。
そして、浪速っ子なら忘れてはならないのが、祭り同義語ともいえる「天神祭」です。
宵宮が24日、本宮が25日です。なんといってもメインエベントは25日の19時頃から始まる壮大な奉納花火、天満宮周辺は熱気の渦に包まれます。
そうそう、夏祭りに出かける際、財布のひもは家に置いてゆきましょう。
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6月事務所通信(2011/6/6)
先輩アナから「お前の放送は本当につまらない」と批判されてきたアナウンサーの話で、「自分は、前日までに原稿を完璧に暗記し、滑舌に気を配りながらする生放送には自信がある。そんな批判はなっとくできない」と思っていました。
あるとき「絶対の自信があった暗記力でつまずき、生放送中に、原稿を忘れゲストの名前すら忘れて、頭のなかが真っ白になる」大失態を演じました。
やむなく、出演者の状況、観客の反応そして周囲の熱気を、見たまま感じたまま無我夢中で伝え、言葉に詰まりながらもどうにか番組を終わらせました。
番組終了後、その批判的な先輩から「今日の放送は良かった、お前を見直したぞ」との電話、最初はわけがわからなかったのですが、冷静になって考えると、「どうやら、自分は大きな勘違いをしてきたのかもしれない。生放送番組ならではの臨場感を伝え、タイムリーなコメントが必要であったのに、頭に詰め込んだ原稿を正確に読むことに専念してしまっていた」と大いに反省し、改められたそうです。入社6年目のことだそうです。
税法と会計の専門家である税理士業にも、生放送ならぬ「生経営」に即したタイムリーな情報提供が欠かせません。詰め込んだ税法や経理基準のアウトプットも大切ですが、ある意味では臨場感が求められる職業で、職業の違いこそあれアナウンサーの言葉が他人事のように思われませんでした。
ところで、タイムリーとその場しのぎ、臨場感とバラマキ感、はもちろん別ものです。その場しのぎとバラマキに終始して、日本の舵取りを誤った・・・・・・・とならないよう刮目しています。
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5月事務所通信(2011/5/10)
原発事故による周辺地区への賠償が天文学的な金額になるであろうことは、素人の私にさえ容易に想像できます。
ところで、その賠償は一体だれが負担することになるのか・・・・・・・、結論から申し上げますと、徴収ルートはともかく、そのほとんどは国民が負担することになるでしょう。
直接目に見える負担者は、「東京電力」 「国」 に限られています。
東京電力が自助努力負担するといえども、発電コストの高い火力式に移行せざるを得ない状況を考えると、電力料金値上げ(東電のみならず・関電等の電力会社も)、による収益増分を賠償に充当するのではないでしょうか。
国が負担する=税金で負担する、すなわち増税を意味します。一時的には国債発行で賄うという考えもあるでしょうが、いずれ税金でその国債を償還しなければなりません。
震災の復興・原発事故の賠償さらには巨額の赤字国債残高を考慮するなら、遠くない将来、確実に、大幅な増税政策が実施されるでしょうし、実施すべきなのかもしれません。付言するなら、年金支給額の見直しや医療負担の見直しもありえるでしょう。
国民活動を委縮せよという趣旨ではありませんが、その時に備えていまから覚悟しておく必要があります。
平成23年3月で終わるはずの22年度税制が、つなぎ法案で6月まで延長。7月以降に施行される平成23年度税制に要注目です。
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4月事務所通信(2011/4/1)
このたびの東北地方太平洋沖地震で被害を受けられた
皆様に心よりお見舞い申し上げます。
また、一日も早い復興をお祈りいたします。
震災復興に係る費用は約10兆〜25兆円と見積もられており、その巨額な財源をどうするのかという難題が生じています。
このコラムでも以前述べましたように、国債残高・借入金等の残高は既に900兆円を突破しており、「これ以上国債を発行すべきではない」という声も聞かれます。
財界からは消費税引き上げ容認提言がなされ、政府は復旧復興税創設の検討に入り、法人税・所得税・消費税の増税案も含まれているようです。
私個人的には、復旧復興の予算全て、とりあえず赤字国債・建設国債で賄うべきだ、と考えます。償還時における法人税と所得税増税はやむなしとも考えています。そして、消費税増税に手をつけるべきではないと・・・。
私が消費税を嫌う理由として、デフレ時におけるその負担感がますます消費活動を減退させると睨んでいるからです。
消費税増税で、本体価格10,000円 10,500円(消費税5%含)→11,000円(消費税10%含)と容易に値上げ可能で、川下へ転嫁されてゆくなら問題ないのですが、消費不況のあおりで税込価格が10,000円や9,800円にまで下落したとすると、消費税を実質的に負担するのは一体だれ・・・・
この不況下、恐らく消費者は増税に対抗して買い控え行為に走ることは容易に想像できます。絶対的な競争力をもつ商品を除いて、消費税率アップに伴って販売価格は軒並み下落してゆく光景が目に浮かぶようです。
多くの事業者は消費税の転嫁がままならないまま消費税を負担・納税し、かつ消費者も「10%もの税を負担している」という錯覚とも言える重い負担感を抱くでしょう。
消費税増税に伴う、その実負担と錯覚の負担感とが日本経済から活力を殺いでしまうことを、私は大いに懸念します。
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3月事務所通信(2011/3/2)
梅林が花咲く季節は納税者が最も税金を意識する季節でもあり、税金上の争いについて少しお話します。
ノンバンク創業者の息子が行った贈与税の租税回避行為に対してなされた国税庁の追徴課税は違法であった、として最高裁は国に追徴税額等約2,000億円の返済を命じました。
莫大な資産贈与の税を回避する行為は、国民感情としては許し難いようにも思いますが、租税法令に則った課税(租税法律主義)の観点からはやむを得ない判決ではないかと考えます。
ところで、日本の裁判制度が三審制を採用していることは、恐らく中学生でも知っています。しかしながら、税務署等の追徴課税処分などの税務行政に納得できない場合、五審制的な制度が採用されていることはあまり知られていません。
追徴課税処分に納得できない!!
↓
@異議申立(改めて税務調査)
↓
A審査請求(国税不服審判所)
↓
B地方裁判所
↓
C高等裁判所
↓
D最高裁判所
税務行政処分だけは、この@Aを経なければ、裁判にすらなりえません。私達納税者が税務署の処分に納得できない場合、所轄税務署に異議申し立てをしたうえ再度の税務調査を受け、さらには国税庁の出先機関である国税不服審判所の審査を受ける、というハードルを乗り越えたうえで、初めて地方裁判所の門が叩けるのです。
ノンバンク創業一家の贈与税回避訴訟も長崎年金二重課税訴訟も、納税者がこのハードルを乗り越えたうえでの判決なのです。
この五審的制度は一般的に「前置主義」と呼ばれ、当然@Aをするにも相当の費用と時間を要します。納税者に過度な金銭的・精神的負担を強いるため、非常に問題のある制度ではないかと私は考えています。
読者の皆さんはどう思われますか?
ちなみに、与党民主党は、この制度改正に前向きとも採れる大綱を昨年末発表しています。この制度が国民に周知され、活発な議論につながることを期待します。
*****個人確定申告期限は3月15日です、早めの申告をお願いします*****
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2月事務所通信(2011/2/8)
日本国憲法は、国民に三つの義務を定めています。それは、教育の義務、勤労の義務、そして納税の義務です。
原則として、国民の義務である納税額は‘所得’などの担税力に応じて課されますが、所得があるにもかかわらず納税が免除される法人も例外的に存在します。
公益法人等が行う収益活動以外の活動から生ずる所得については法人税を課さない(法人税法第7条)と定められていて、公益法人、財団法人、人格のない社団などがこの適用を受けることができます。
公益法人等に該当する具体例をあげてみると 学校法人、宗教法人、税理士会、労働組合がそうであり、今渦中にある日本相撲協会も、国技である相撲の振興・普及を目的として設立された文部科学省所轄の財団法人で、これに該当します。
角界には、噂され続けた八百長疑惑の表面化、野球賭博や麻薬服用の不祥事、不明朗な年寄名跡制度・部屋制度、十両以上と幕下以下との極めて大きい報酬格差・・・・・相撲界の素人である私にはほとんど理解不可能です。財団法人は公器である、という思慮が欠如していた、としか言いようがありません。
実のところ、現在は公益法人制度の改革期であり、日本相撲協会を含む全ての特例財団法人は、@一般財団法人へ移行 A公益財団法人へ移行、B解散する→株式会社として生まれ変わる、のいずれかを選択しなければならず、Aのみ優遇税制が適用され、@Bは適用されません。
日本の国技である相撲が将来的にも継承されてゆくことを願いますが、今の特例財団法人である日本相撲協会や大相撲が非課税扱いされる法人であり続けることは難しいようにも思われます。
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1月事務所通信(2011/1/06)
謹賀新年
この冬季休暇を利用して数冊読書しました。
学生時代と違って純文学を読むことはほとんどなくなったのですが、ノーベル文学賞候補と噂される村上春樹の作品も数点読んでみました。
詳しい評論は専門家に任せるとして、私個人的には「楽しめた」というのが率直な感想です。話の筋についての好き嫌いはともかく、複雑な人間心理を展開しながらも簡素で巧みな比喩を用い、決して難解にならないその表現力に、素晴らしい文学性が示されているような気がします。
ところで、世界数十カ国で翻訳出版されている作品を生み出した村上春樹に対して根強いアンチ村上派も多く、「過去の偉大な作家に比べ稚拙だ」、「ノーベル文学賞には値しない作家である」という厳しい批判も国内には存在するようです。
私は文学の素人であり的外れな言動かもしれませんが、日本人はなぜ同胞の作品・業績に対し、冷淡・批判的なのか不思議でなりません。
偉大な作家達(夏目漱石、川端康成、森鴎外等々)が遺し、歴史の篩をくぐりぬけてきた作品と新鋭作家の作品とを比較することなど荒唐無稽に思われます。異なる分野で例えるならば、岩崎弥太郎、松下幸之助、柳井正の経営手腕に優劣をつけることの無意味さをわかっていただけるはずです。
昔の話になりますが、故佐藤栄作元首相のノーベル平和賞受賞に対しても、今更ながら、なぜあれほどの批判を浴びせたのか理解に苦しみます(いささか問題があったとは思いますが・・・)。
私達は、新しいもの(現代の日本文化、現代の日本人業績、新興企業の独創性)を温かい目で見る。言い換えると長所を見出す、という振る舞いを身につけるべきではないでしょうか。粗探しや自虐的批判から決して何かが生み出されることはない、そう考えるからです。
・・・・・・・本年もどうぞよろしくお願いいたします・・・・・・・
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2010年
12月事務所通信(2010/12/01)
「近頃の若者は内向き志向で嘆かわしい」、若者の海外留学数が激減している現状を、経済新聞や著名経営者逹はこぞって若者世代に集中砲火を浴びせています。さらに 「やる気が感じられない」 「使えない」 「職が長続きしない」 「チャレンジ精神がない」・・・・・酷いこきおろしで、まさにクソミソ(汚い言葉で失礼)状態です。
現状はその通りなのかも知りませんが、若者たちがそうなる背景にも目を向けるべきではないでしょうか。
帰国後の就職不安 高リスク低リターンな進路選択 親世代の所得低下 逆ピラミッド型人口構成と予算の高齢者優遇配分 失政のゆとり教育 社会の硬直化 ジニ係数の急上昇・・・・都合の悪い事実を封印したまま若者たちを“ふがいない”とするバッシングに、私は強い違和感を覚えます。
「戦後の貧しくて物の無い時代を精一杯働いて逞しく生きてきた」と胸を張る戦後世代・団塊世代ですが、中国ブラジル等の新興国が現在体感している「あの坂の上には今日より良くなる明日がある」「周回遅れを取り戻し、欧米に追いつき追い越せ」と夢をつかもうと遮二無二になれたのが昭和時代なら、今の日本は「あの坂の上には今日より悪くなる明日がある」ことを実感する時代です。
先人たちの負の遺産である 硬直的政策・縮む雇用・排他的ビジネス慣行、等の見えない障壁を放置したまま「頑張って上を目指せ」「海外留学しろ」発言は無責任というもの。
「親が汗をかき、子どもたちが笑う」、そう発言した知事の真意はともかく、年金世代から実労世代全ての日本人が次世代を担う子供逹のために泥を被る覚悟が不可欠である、そう考える今日この頃です。
2010年も気がつけばはや師走、今年最後の事務所通信となりました。今年1年を無事過ごせたことを感謝するとともに、2011年も何とぞよろしくお願いいたします。
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11月事務所通信(2010/11/02)
生物多様性条約の締結国が参加する会議COP10が閉幕し、今後10年間の世界の生態系保護に関する協定である名古屋議定書が採択されました。
この協定内容は目標数値設定がなく玉虫色的で明確な成果が見られない、という批判もあるようです。利害が相反する先進国と発展途上国の主張が鋭く対立するであろうことは、門外漢の私でさえ想像に難くありません。賛否はともかく、地球規模の協定という性質上、玉虫色にならざるを得なかったのではないでしょうか。
経営者の方々にとっても、利害調整に頭を痛める・・・・・あちらを立てればこちらが立たず・・・・・、というケースは決して珍しくないでしょう。しかしながら、あとあと症状を悪化させる経営上の玉虫色決定は、できることなら避けたいものです。
利益確保なのか採算度外視なのか
雇用確保なのかリストラなのか
新規得意先開拓なのか与信管理優先なのか
存続なのか清算すべきなのか
一つの判断基準になり得るものは、会社経営の理念、コンセプトではないでしょうか。
当然「経営理念を掲げる余裕などない」、という経営者もたくさんおられ、「がむしゃらに売上確保、その次に利益確保、第三に資金繰りだ」と仰られます。
それでも、冷静になって振り返ってみれば、ほとんどの経営者の方々は無意識のうちに自らの信念に従って経営されているはずです。
決断を求められ意思決定に悩まれたときは、第三者にその思いを打ち明けたうえで、冷静かつ慎重に自らの信念・理念に従って行動されてはいかがでしょうか。所詮100%正解というような答えはないのですから。
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10月事務所通信(2010/10/01)
あまりの暑さに停止ぎみだった私の脳細胞活動も、秋の訪れとともに少しずつ活動を再開し始めた模様です。
経済政策、外交問題などでもたつく民主党政権ですが、さる6月に閣議決定した「新成長戦略」の実行によって「元気な日本復活」実現に強く期待します。
ただ、気になる記述があります。それは・・・「2011年度〜2013年度中の法人実効税率の主要国並み引下げ」です。援護射撃のように、日本を代表する企業の経営者逹は「法人税の引下げ、さもなくば日本脱出もありなん」を口にし、それに代替する税収は消費税で確保すべきであると・・・・・・
本当に、我が国の法人実効税率は高すぎて日本企業の足かせになっているのでしょうか?
日本における法人税等の名目税率は約40%(法人税30%+住民税5%+事業税5%)ですが、実際のところ優遇税制(租税特別措置法や改正減価償却制度)の適用を受けるため、現実の法人実効税率は25%前後になると試算されていて、この税率なら欧米諸国と比較しても決して高い水準とはいえません。
個人的な意見ですが、「優遇税制(租税特別措置法)を廃止したうえで名目法人税率を欧米諸国並みと同程度の25%〜30%に引き下げ、かつ消費税の引上げはできる限り先延ばしし税率アップしたとしても7%〜max9%(軽減税率は使用しない)」と考えます。強者にやさしく弱者に厳しい消費税課税を税収の中心に据えるべきではなく、本道は所得税や法人税であるべきです。付け加えるなら、優遇の恩恵を受けるほとんどが大企業と言われる租税特別措置法等は大企業優遇税制との誹りはやむを得ないところ、改善されるべきでは無いでしょうか。
儲けた法人・儲けた個人が多くの税収を負担し社会的な弱者の救済に配分する、という相互扶助こそ日本が世界に誇るべき精神だと思うのですが、元首相が言い放った「経済格差のどこに問題があるのか?」がスタンダードとなり、既に日本の美徳は過去のものになり果てたのでしょうか。
「世界中の国々・企業と食うか食われるかの競争をしているときに、何を甘っちょろいことを」と激怒されそうですが、あえて反論します「停滞を招いた原因は、高い税率でも円の独歩高でもなく主要企業の創意工夫不足と、事なかれ予算配分に固執した政策」だと、そして「チャレンジ精神を失い保身に腐心する社会は衰退し続ける」と。
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9月事務所通信(2010/09/01)
「地上に出現して以来、ワニはほとんどその形態を進化させていません。それは水辺での生存競争に勝ちうる最強・最適の姿だったからです」あるテレビ番組がそう解説していました。それに引き換え「哺乳類は、恐竜やワニなどの捕食者から逃げ回るネズミのような存在で、常に形態を変化させながらかろうじて生きながらえてきました。哺乳類繁栄の歴史は、地球の永い歴史のほんの一ページに過ぎません」とのこと。
恐竜・ワニvs哺乳類と同じ現象が、経済競争においても度々繰り返されているのは歴史が物語っています。
そして、今回の脇演は、かつてジャパンアズナンバーワンと称され、あたかもワニのように振る舞った日本製造業が演じるネズミ役です。
「原材料を輸入し、加工品を輸出する」というビジネスモデルは一部例外を除き通用しなくなる、という悪夢の現実化。継続的な円の独歩高が本拠・製造拠点としての日本離れを加速させる日本製造業すべてのサバイバル時代幕開けです。
●新技術・独自加工術の獲得
●世代・国境を越えた人脈の新構築
●極端な原価低減を目的とする生産拠点移転
●国外での販売交渉・仕入交渉・製造交渉
●日本人が苦手とするトップダウン型意思決定・・・
確実な進路は誰も知り得ていないでしょう。千里万博に浮かれ、作れば物が勝手に売れた(らしい)高度経済成長時代や、土地・株式バブルに酔い、資産効果で高額商品が飛ぶように売れたバブル景気時代は、おそらく歴史的時間の経過なしには再来しないでしょう。
「通貨の為替安定と適正評価が肝心」と考えていますので、各国が競うようにする自国通貨安政策と円独歩高に、かなり悲観的な今日この頃です。
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8月事務所通信(2010/08/02)
一昨年からテニススクールに通っています。
健康維持目的で学生時代以来二十数年ぶりに再開したところ、テニス浦島太郎になっていました。というのも、フォアハンド・バックハンドの基本フォームやラケットグリップは以前と全く別もので、フォーム・グリップはすべて矯正という顛末・・・
感覚的に説明するなら、ラケット技術の進歩を触媒に、テニスはよりシンプルかつ攻撃的なスポーツに進化した気がします。
・ゴルフクラブ進歩によるクラブ操作の簡易化とコースの長距離化
・スキー板構造の進歩によるスキー操作の容易化とスピードの高速化
そもそも、スポーツとはそういうものなのかも知れません。
若い方には想像し難い話でしょうけれど、私が働き始めた頃ファクシミリ通信は目新しい技術でした。当時この通信機器をもたない事業所も多く、電話で済ませられない用事(見積書や図面)は直接訪問あるいは郵送するしか手段はなかった気がします。ワードプロセッサーは清書担当課?に依頼するものでしたし、今よりはるかに処理能力の低いコンピューターでさえ特定業務にしか導入されておらず、その取扱いも担当者しか認められていなかった記憶があります。
急速な技術発展と機器普及によりビジネス環境は劇的に変化し、様々な情報が瞬時に入手・発信できるようになりました。ところが、日本の大手企業の効率性はさほど改善されていないという有力な報告があり、過去のしがらみのない経済新興国のほうが、より早くその環境に適応できたということでしょうか。
マーケットの国際化や帰属地域の希薄化という急激なビジネス環境変化は、中小企業にとっても大きな負荷になることは間違いありません。その一方で、大きなビジネスチャンスをも生み出すことでしょう。出来得るならば、これらを事業発展にうまく利用したいものです。
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7月事務所通信(2010/07/02)
休日になるとバーゲンの折込広告がどっさり、地下鉄にもバーゲンセールの吊広告があちこちに・・・・・、こんな時期からバーゲンセール?単なる私の記憶違いなのか、それとも年々早くなっているのか? 小売店経営者の御苦労お察しいたします。
最近、物品売買につきものの消費税の話題をよく耳にします。選挙公約として消費税増税の議論が度々マスコミの話題に上っているからです。
「財政健全化のため10%程度の負担はやむなし」
「財政健全化には、なにより歳出削減すべし」
「消費税を福祉目的税化するなら増税容認」・・・・・
ところで、消費税っていったいだれが負担しているのでしょうか?
そう尋ねると、「我々消費者が消費税5%を預けているのに決まっているだろう」との答えが大半で、続けて「消費税が5%アップすると、その分物の値段も上昇する。だからできるだけ節約しないと」と・・・
長引くデフレの下、販売価格は下落し続けています。あの自販機の110〜120円がいつのまにか100円販売もちらほら、5%の消費税分を本当に事業者は確保できているのでしょうか。裏を返せば、私達消費者は、負担してもいない消費税を、実は負担している気分になっているのではないのか。
その負担感が節約志向を加速させ、より需要を細らせる。悪循環的に物価下落を招き、中小企業の足腰を弱らせる・・・・・
「国内において事業者が行った資産の譲渡等(物品販売など)には、消費税を課す」
「事業者は、国内において行った資産譲渡につき、消費税を納める義務がある」消費税法はこのように規定しています。
そう、転嫁を容認するものの、消費税の納税者は事業者本人、と税法は規定しているのです。これを意訳するなら、消費税を転嫁できる・できないは事業者の力次第だと。
消費税は、消費者のみならず競争力の弱い中小零細企業にも厳しい税金なのです。消費税法が導入されて今年で22年、私達は消費税の功罪についてまだまだ学ぶ必要があります。
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6月事務所通信(2010/06/01)
2011年もはや6月、そういえば今月から子どものいる家庭に対して子ども手当の支給が始まります。
「子ども手当創設の趣旨が不明確である」「子どものために使われるのか特定できない」「選挙目当てのバラマキだ」等々批判の多い政策で、個人的な感想としては「子どもの養育は親の責任であり、国の支援は不必要なのでは?」です。
とはいうものの、「出生率の低下による少子化」や「親の失業による子ども世代が被る不利益」などの問題が山積しており、子育て政策は喫緊の課題といえます。今しばらくは、子ども手当が波及する効果を冷静に見守りたいと考えています。
以前著名なジャーナリストがさかんに述べていた「子どもには魚を与えるより、魚の釣り方を教えろ」(中国の格言か?)次世代を担う子どもたちへの接し方は、かくありたいものです。
現役経営者の事業承継者も「経営についての子ども」ともいえます。
お金や会社組織を残すより、いかに舵を取るか、という知恵を残したいものです。
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5月事務所通信(2010/05/07)
ギリシャ金融危機は欧州のみならず世界経済全体に深刻な影響を与える可能性が高まっています。
「リーダー不在のユーロは信認に値する通貨か」という疑心暗鬼は、シーソー台の片側が上昇するがごとく日本円の為替レートを押し上げ、輸出企業の経常利益を消失させてしまう恐れが高く、リーマンショックの傷が癒えない私たちにとって尋常ならざる事態のように思われます。
こんな非常事態時に、普天間基地移設問題で迷走を続ける民主党鳩山政権は、基地問題の事態収拾に追われるのみ、今後はたして有効な経済政策を打つことができるのでしょうか。仮に手をこまねくどころか、無策のまま終わろうものならば、国政リーダー失格といわざるをえません。
私たちは失敗を犯す生き物、できるならばこれらに寛容でありたいものです。政治家であっても経営者であっても所詮は人の子、数多くのミスを重ね、後悔の念にかられた経験もはるはずです。しかし、決して犯したくない失敗、それは・・・・・信用を失うこと。
「信用は黄金よりも尊い(イギリスの諺)」
信用なくして経営なし、常々そう考えながら、日夜数字と格闘しています。
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4月事務所通信(2010/04/04)
ある社長から「お金も残ってないのに、なぜ税金を払わなければならないのでしょうか?」、と素朴な質問を受けました。
おっしゃられるには、
「恥ずかしながら、我々零細企業はいつも資金に不足し、融資に頼らざるを得ません。その際、自宅を担保にし、社長個人が保証人となり、審査によっては嫁まで連帯保証人にさせて、なんとか運転資金を確保しています」
そして、「毎期毎期決算が終わるたびに、現金預金の残高以上の納税を求められ、赤字の事業年度でさえ消費税や地方税の納税を求められます。多くの場合、納税資金の原資は借入金というのが実情です。お金が残っているならまだ納得できるのですが、なぜ借金してまで納税しなければならないのでしょうか」
質問を受けながら、多くの経営者は似たような心情をお持ちなのでは、と考えさせられました。
というのも、会計上の損益計算や法人税等の課税計算は、現金預金残高を一切考慮していないので、このような事態は多々起こりうるのです。特に、中小零細企業では過去の設備投資が重しのように資金繰りを圧迫しているので、なお更だとおもいます。
*中小企業と大企業は同じ税制であるべきなのか
*法人税率の低減は、本当に企業流失を食い止め雇用を確保させるのか
*将来的な消費税率上昇の与える影響は、大企業と中小零細企業とではどのような違いが生ずるか
少子高齢化と与・野党流動化が同時期にやってきた今日、「国、自治体のサービス(年金医療、道路、治安、衛生など)」と「税負担」とを両手で計りながら、いままさに税のありかたを私たち自身が真剣に考えるべきときなのではないでしょうか。
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3月事務所通信(2010/03/04)
毎年のことながら、2月下旬から3月上旬は個人確定申告期であり、また3月末は法人の決算時期、バンクーバーオリンピックを横目で気にしながら何かとあわただしい日々が過ぎてゆく今日この頃です。
先日幕を閉じたそのバンクーバーオリンピックを見ながら気になったことがあります、それは・・・・税金を投入するからにはメダル至上主義であるべきなのか・・・・です。
大別してして二通りの考え方がある、といえます。
「近年企業経営にたとえられることの多い国家運営であるから、スポーツ振興においても当然費用対効果を考慮すべきであり、税金を投入するからには五輪のメダル獲得は必達事項であるべきだ」とする考え。
「国家運営には国民の福祉も含まれており、福祉のもたらす{心の豊かさ}は数値や成果には換算しがたいのであるから、スポーツ振興に税金を投入したからといえども、メダルの獲得数を目標にすべきではない」とする考え。
例示するため多少極端な言い回しになっていますが、どちらの考えも一長一短で正解はないと思われます。
私個人としては、常日頃「PDCA、努力、競争、結果」を口癖のように説いて回っている印象からは、意外に思われるかもしれませんが、後者の考えに近いといえます。
というのも・・・・・ハンドルに「遊び」があるように、人や国家にも「遊び」「ゆとり」が必要である・・・・・そう考えるからです。
ただし、いまのスポーツ振興に投入される税金は、目的が不明確である様な気がします。メダルという結果を目指すなら選択と集中が必要であろうし、心の豊かさを目指すなら投入方法が誤っている気がしてなりません。
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2月事務所通信(2010/02/01)
昨年末に提出された平成22年度政府予算案について、1月22日の閣議決定で変更修正がなされ、あとはは国会通過を待つのみの状況です。
歳入歳出92兆2千億円の内訳を簡単に紹介すると以下の通りです。
国の収入
租税等 ・・・47兆9千億円(前年度55兆2千億円)
公社債 ・・・44兆3千億円(前年度33兆2千億円)
国の支出
国債等の償還 ・・・20兆6千億円
地方交付税交付金 ・・・17兆4千億円
厚生労働省(社会保障費等)・・・27兆5千億円
国土交通省 ・・・5兆6千億円
文部科学省 ・・・5兆5千億円
防衛省 ・・・4兆7千億円
(財務省ウェブサイト参照 http://www.mof.go.jp/seifuan22/yosan003.pdf)
財政の素人目にも国債依存が高すぎるとは思うのですが、リーマンショック以降の景気後退を回避するためにはうかつに緊縮財政の選択できず・・・・・まさに「前門の虎、後門の狼」といったところでしょうか、おそらく立案者当事者逹の悩みは尽きないこととお察しします。
さて、中小企業がこれほどまでの借金依存体質になることはないと思いますが、そうならないためにも来期の予算計画を立ててください。個人の確定申告期も近く、3月決算の法人も多く、この時期数字に敏感な経営者が多いはず、できるならば経営者自身でその数字を埋めていってください。
ただ漠然と経費を使うことと、計画を立てた経費を支出することは「月とすっぽん」ほど違いがある、私はそう考えています。
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1月事務所通信(2010/01/07)
謹賀新年
21世紀が始まってはや10年目、最近よく耳にする「新失われた10年」を経て、これから日本国や日本企業はどこへ向かうのでしょうか・・・・・すべてが不確実といえるこの時代、確かなことは「未来への道はいつの時代も霧の中にある」といえるだけ。
私は、中国・インドの経済的発展があたかも無条件保証されており、その一方日本企業のさらなる衰退があたかも不可逆的であるかのようなマスコミ報道に、大きな疑問を感じます。というのも、大きな潮流は確かにそうかもしれませんが、「勝負はやってみなければわからないもの」、と考えているからです。
ただし、これからの日本国内で「運だのみの勝利」はほとんど起こらないでしょう、狭い選択肢の中、楽観主義と悲観主義を排し冷静に現実的戦略を描けるならば「日本国も日本企業もまだまだ捨てたものではない」、そう考える2010年の初頭です。
・・・・・・・本年もどうぞよろしくお願いいたします・・・・・・・
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